御存命であれば90代のお婆さんがまだ幼少の頃の話。彼女が生まれ育った田舎は、当時まだ土葬であった。
まだ小学校にも上がらない小さなころ、親戚の叔母が若くして亡くなった。通夜の晩、布団に入った彼女は、隣室にて一夜明かして起きている大人たちが、墓守を誰がやるかという相談を真剣にしている声を聞く。新仏の墓を暴く妖が出ると困ると難しい顔で話しあっているのだ。
その晩は何事もなく、葬儀まで滞りなく終わったのだが。初七日を迎えるころそれは彼女の部屋にやってきた。
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