東京在住五十代の男性が、今から二十年以上前、出張で訪れた新潟のとあるクラブで、勤めていたホステスさんから聞いた話。女性が二十歳のころ、当時付き合っていた男性と 深夜にデートすることになり、彼の運転する車で新潟の市内のラブホテルをめがけていた時のことだ。突如行く手の道路の真ん中に大きな野犬が現れて、道をふさがれてしまう。クラクションを鳴らしても、少し近づいてみても微動だにしない、そればかりか気づくと車の左右後方にも同じような大きな野犬が伏せている。およそ30分もの間車は動くことができなかった。ようやく解放され走り出すと今度は、車と同じ速度間で走って追いかけてくる白い人影が現れて……。