怖いのは平気だと強がってはみたものの武田さんは大の怖がり。家の暗さといい、Mちゃんの話といい、二階から聞こえる足音といい、とても怖くなってしまいますが、せっかく泊まりに来たし、怖いから帰るとも言い出せずに夜を迎えました。できれば不穏な足音が聞えた二階ではなく一階で寝たかったのですが、寝室は二階とのこと……。Mちゃんと二人で二階に上がると三部屋あり、Mちゃんは何を思ってか正面の部屋のドアを開けた。「!!」そこだけフローリングの部屋には壁という壁に棚が据え付けられており、ぎっしりとぬいぐるみが飾られていた。ちょっとすると可愛いはずのぬいぐるみなのに、何とも言えない不気味が部屋中に満ちており……怪異はすでに着実に忍び寄って来ていたようです。