望月さんという女性が中学生の時、数カ月だけ学校生活を共にした女の子がいる。転校生だった彼女は栗色の髪の毛、大きな瞳が印象的な小柄な可愛い娘だったが、 どこか人を寄せ付けない頑なな空気を纏っており、クラスでも浮いた存在だったという。 いつからか「おすましちゃん」とあだ名されるようになっていた。そんな彼女がある日の放課後、前庭に面した校舎の壁際でうずくまっている。望月さんは彼女の姿を見て足を止めた。おすましちゃんは望月さんに一緒に帰ろうと声をかける。並んで帰ることになった望月さんは気が付くと小さな墓地の前につれて来られて…。