民謡の背景には郷土生活での作業、労働に拍子をつけ、楽しさ、美しさを高め、心を動かす自然の曲律があります。いわば郷土に生まれた日本人の心の故郷がここにあると言えます。この貴重な文化を残すべく故藤尾隆造氏が全国を巡り監修したのが本シリーズ「心の故郷 日本の民謡」です。本作「津軽民謡編 第2集」に収められている民謡について藤尾氏の解説によりひとつ紹介します。
津軽じょんがら節: この唄の伝説として、慶長二年、南津軽郡浅瀬石の城主、千徳政氏は大浦城主津軽為信により打たれ滅んだ。その後、為信は千徳家の墓所まで潰そうとした。それに抗議したのが住職の常縁和尚であった。為信の家臣が常縁を斬りつけようとしたので和尚は自ら浅瀬石川に身を投げた。村人はこの常縁に同情しこの出来事を語物とし霊を慰めた。常縁和尚が身を投じたところを常縁河原と呼ぶようになり土地の訛りで「じょんがら」となった。旧節は明治までの節回し、中節は大正昭和初期までの節回し、新節は現代広く歌われている虫回しである。
このアルバムの収録曲は以下の通りです。
1. 津軽じょんがら節(旧節一)
2. 津軽じょんがら節(旧節二)
3. 津軽じょんがら節(中節一)
4. 津軽じょんがら節(中節二)
5. 津軽じょんがら節(新節一)
6. 津軽じょんがら節(新節二)
7. 津軽じょんがら節(新節三)
8. 津軽じょんがら節(新節四)
9. 津軽塩釜甚句
10. 十三の砂山
11. ワイハ節
12. 謙良節(一)
13. 謙良節(二)
14. 津軽日本一数え唄
15. ナオハイ節
16. 黒石よされ節
17. 黒石じょんから節
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