Niccolò Paganiniの24の奇想曲 作品1は、無伴奏のヴァイオリン独奏曲である。そのため、ヴァイオリンの重音奏法や、視覚的にも演奏効果の高い左手ピッツィカートといった超絶技巧が盛り沢山の作品である。ヴァイオリニストにとっては難曲とされている。作曲の時期は1800年代初頭の10年程の間にジェノヴァにおいてとされているが、具体的な場所は特定されていない。楽譜の出版は1820年にミラノでリコルディから「作品1」として出版された。楽曲の特徴としては、フランコ・イタリア派作曲家たちからの影響がみられるとされるが、Paganiniが好んだハーモニクスは影を潜め、舞曲や行進曲のリズムの使用、バロック音楽やジプシー音楽からの影響、ヴェネツィアの舟歌からの引用やギターのトレモロの模倣などが見られる。様々なヴァイオリン曲の中でも、特異な魅力を放っている楽曲といえるだろう。演奏はIvan Kawaciuk。
このアルバムでは24の奇想曲のうち第13番から24番までを収めている。
・第13番 ト短調 アレグロ ノン トロッポ
・第14番 ホ長調 モデラート マーチ
・第15番 ホ短調 プレスト
・第16番 ト短調 プレスト
・第17番 変ホ長調 ソステヌート アンダンテ
・第18番 ハ長調 コッレンテ アレグロ モデラート
・第19番 変ホ長調 レント アレグロ モデラート
・第20番 二長調 アレグレット
・第21番 イ長調 アモローソ プレスト
・第22番 へ長調 マルカート
・第23番 変ホ長調 ポサート ミノーレ
・第24番 イ短調 ヴァリアツィオーニ クアシ プレスト
このアルバムApple Musicでも聴くことができます。