「空き家 後編」(26分) そんなわけがない。今隣の家の台所にお爺さんが座っていましたと伝えると、件の主婦はひょっとしたらホームレスか何かが住み着いているのかもしれない、怖いから一緒に確認についてきてほしいという。 Mさんは再びその主婦と隣家を訪ねる。が、どこにも人はいないし、すべての出入り口や窓には鍵がかかっていた。 キツネにつままれたような思いで再び勝手口に来ると、主婦が思い出したように中の壁にかかっている写真を指差した。そこにはあのお爺さんと奥さんと思しきおばあさんが笑顔で写っていた。 ではきっとあのお爺さんの霊を見たに違いないとその場は終わったのだが、一年後更なる驚きがMさんを待ち受けていた。